2012.10.01
ブルーボネットに寄せて

ブルーボネットというマメ科の可愛らしい花をなぜ彼女がスクール名にされているのかずっと不思議に思っていました。

その理由を伺うことができたのは最後に彼女に会った時でした。

危篤のご連絡を頂いて駆け付けた私に気丈な彼女らしくはっきりとした意識の中で様々な事を話して下さいました。今から思えばそれは彼女がお亡くなりになる二日前だったのですが彼女の会話は完璧に聞き取ることができました。ご主人とお暮らしになったテキサスでの生活が幸せで楽しくその州花をスクール名にしたというお話でした。

11年前に初めて大分で出会った時「どこかでお目にかかった気がしますね?」とお尋ねしたことを今も思い出します。彼女は「いいえお目にかかるのは初めてです。」とさりげなくお答えになりました。数年前のある雨の強い日に「確かこのような日に彼女と会った!」という記憶が蘇りその記憶をゆっくり解いていくとフランス語を一緒に学んでいた友人のお顔が浮かびました。

お尋ねするとその友人は彼女の従姉で30年近く昔のある雨の強い日に私は彼女のご実家に友人と一緒に訪れていたのでした。

人との出会いを思うとき何か偉大な力に導かれている気が致します。

それは「あの時こうしていなかったら会えなかった」というものではなくどのような選択をしても必ずご縁のある方には出会えるということです。その確信を最近になって持つようになりました。

「サロンに行きたい!」というメールをいただきながら時間が取れなくて「それでは次の機会にね!」とお話ししたことを今も悔やんでいます。生きるということはそのような悔やむ気持ちを心のどこかに感じながら日々を過ごしていくことかもしれません。

彼女のご冥福をお祈りするとともにこの秋アメリカに留学されたご長女と来年オーストラリアに留学される妹様二人のお嬢様の今後のお幸せを心からお祈りいたします。

それが彼女の何よりの願いでもあったと私には思えるので・・・・・

日英フラワーアレンジメント協会チェアーパースン かわべやすこ